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コロラドで初めて家を購入した話 [初心者の体験談]

コロラドで初めて家を購入した話 | 初心者体験談

こんにちは、コロラド在住ウェブデザイナーのともみです。

コロラドでは夏休みも始まり、これから忙しくなる親御さんも多いのではないでしょうか。この時期、お子さんの入学や新学期と合わせて、引越しや家の購入を考えるご家庭も多いと思います。不動産マーケットでは、家の売買が多く行われる時期ですね。

私は2023年1月に、アメリカ人の夫と当時1歳半の娘、猫1匹の家族でロサンゼルスからコロラドのデンバーエリアに引越してきました。ロサンゼルスではレント暮らしでしたが、この引越しをするタイミングで初めてアメリカで家を購入することにしました。

この記事では、不動産に関してド素人の私達が、知識ゼロから無事に気に入ったマイホームを手に入れることができた経験を、「1つの体験談」としてシェアできればと思います。これから家を購入する予定の方にとって、少しでも参考になればうれしいです。

このサイトを管理しているみきちゃんは、デンバーエリアの不動産エージェントです。家探しはもちろん、例えば今の家の家賃でどれぐらいの家が買えるのか、月々どれぐらいの支払いをしたらどれぐらいの金額の家が買えるのか、などの相談にも無料で乗ってくれるので、ぜひ直接お問い合わせしてみてください。

マイホーム購入を決めた我が家の4つのルール

コロラドへの引越しが決まった特に、まず決めないといけなかったこと。それは、「賃貸」にするか、「購入」にするか。

メリットとデメリットを天秤にかけましたが、夫と前々から決めていた「家を購入するための4つのルール」を守れると思ったので、「購入」することにしました。この4つのルールについて、簡単にご説明します。

ルール1:28/36% Rule

28/36ルールとは、アメリカで一般的に「いくらまでの家を買えるか」という基準になる数値です。購入者がどれくらいの住宅費や借金を安全に負担できるかを判断するための目安になります。
内訳としては、

  • 28%ルール:住居関連の費用(ローン返済額、固定資産税、住宅保険等を含む)が、月の家庭の総収入(Gross)の28%を超えないこと
    (例)月収が$10,000の場合→住宅費は$2,800以下にするのが理想。
  • 36%ルール:住居費を含めたすべての借金の返済額(学生ローン、車のローン、クレジットカード等)が月の家庭の総収入の36%以内に収まっていること。
    (例)月収が$10,000の場合→月々の住宅費+その他のローン返済の合計は$3,600以下にするのが理想。

このルールは、買える家の予算の目安になったり、無理のない住宅ローンを組むための基準となるで、時として金融機関(銀行や貸し手)が住宅ローンを承認する際の審査基準としても使われるそうです。あくまで「目安」ですが、これを超えるとローンの審査が通りづらくなったり、返済が苦しくなったりするリスクがあるため、参考にされることが多いです。

ルール2:20% Down Payment (頭金)

家の購入価格の20%を、最初に現金で支払うことが理想という考えです。具体的には、例えば$500,000の家を買う場合、20%の頭金=$100,000を支払い、残りの$400,000を住宅ローンで借りるという考え方です。なぜ20%の頭金が推奨されているのかは以下の通り。

  1. PMI(Private Mortgage Insurance)といわれる保険代を支払わなくて済む。頭金が20%未満だと、ローン会社からのリスクを補うために保険料が毎月追加されます。
  2. ローン審査に通りやすくなる。頭金が多いほど、信用力が高いと見なされやすいです。
  3. 月々のローン返済額が少なくなる。シンプルに、借りる金額が少なくなるため、月々の負担が軽くなります。
  4. 金利が有利になる可能性もある。頭金が多い人には、低めの金利が提示されやすい傾向があります。

また細かいですが、頭金の他にも、Closing Cost(契約諸手数料=住宅購入価格の2-5%程)が別途かかるので、その貯金もあることが望ましいです。

ルール3:クレジットスコア

多くのローンでは、スコア620以上が最低ラインと言われていますが、700以上が理想でスコアが高ければ高いほど低金利が望めます。アメリカで生活を始めたばかりはクレジットヒストリーが無かったのですが、年々少しづつヒストリーを貯め、スコアを上げていきました。クレジットスコアは、金利やローン審査通過率にも大きく影響してくるので、気をつけたいポイントです。

ルール4:6 months + Safety Net(セーフティネット)

Safety Netとは、万が一、収入が止まってしまった時でも生活やローン返済が続けられるように用意しておく緊急用の貯金のことです。突然の病気や、リストラ、収入減少などが起こっても、すぐに家を失わないためのクッション(防衛資金)になります。

  • 一般的な目安は、最低3ヶ月分の生活費=初歩的な安心レベル。
  • 理想は、6ヶ月分またはそれ以上=より安全で、多くのファイナンシャルアドバイザーさんも推奨されています。
    (例)毎月の生活費+ローン支払いが$5,000だとすると$5,000 x 6ヶ月$30,000のセーフティネットが理想。

明日の仕事が保証されないのがアメリカ、、、なので、私達は12ヶ月分のセーフティネットを確保しました。

効率よく家を探せた4つのステップ

購入すると決めてから、ロサンゼルスから遠隔でコロラドの不動産エージェントさんを見つけ、相談したりネットで物件リストを見たりしながら、家探しを始めました。ですが、不動産サイトなどに掲載されている物件リストの量は凄まじく、どこから手をつけたら良いのか迷いました。そこで、次の4つのステップである程度リサーチ範囲を絞ることにしました。

  1. 比較的治安が良いエリアに絞る
    大切な家族や娘の安全のために、できれば危険なエリアは避けたいと思い、不動産エージェントやコロラドにいる知人に「一般的に治安が悪い」とされるエリアを教えてもらい、まず検索エリアから外しました。
  2. 学校区の評価が良い地区に絞る
    お子さんがいる家庭は誰もが気になるのが、学校区。 School Ratingが高く評判が良い公立学校に入れたい場合は、アメリカでは一般的にその学区内に住む必要があるので、検索時に絞りました。評価は、niche.comなどのサイトで調べることができます。また大手の物件ウェブサイトでもSchool Ratingで絞り込み検索ができます。
  3. ターゲットエリア(住みたい地区)を絞る
    ローカル情報が発信されているYoutubeを見たり、不動産エージェントさんや現地の知人が「おすすめ」「住みたい」とされるエリアを教えてもらい、その中でも自分達の予算に合う「地区」を絞りました。
  4. 上記で絞り込んだ地区の中から、希望に合う「家」を探す
    絞り込んだ地区のみ、細かく物件リストを見ながら、理想の家を探しました。間取りやフロアプラン、アメニティーなど、自分たちの理想にできるだけ近い家に目星をつけました。

ご家庭それぞれで優先順位や譲れないところは様々だと思いますが、私達はこの4つのステップで、現地下見で内覧する8件の家を決めました。

コロラドにはThe Public Schools of Choice lawという法律があり、住んでいる場所によって決まっている学区の外にある学校に行くこともできるようです。

コロラドで家を買う人におすすめしたいポイント

不動産エージェントと8件の家を内覧する中で、コロラド在住の友人から教えてもらっていた「コロラドだからこそおすすめする家のチェックリスト」を確認しながら見学しました。

  1. ガレージが西向きかどうか
    雪の積雪量が多いコロラドでは、夜〜朝にかけて雪が降った際にガレージが西向きだと、日中雪が溶けるスピードが他の向きに比べて断然早いです。雪掻きの作業にかかる時間も変わってきます。
  2. 三重窓になっているとラッキー
    寒暖差の激しいコロラドでは、夏のエアコン、冬の暖房と光熱費がかかりがちですが、家の窓が三重 (Triple-pane windows)だど、隙間風の心配がなく光熱費の節約になります。
  3. 坂の下は避ける
    コロラドの夏は午後から雷雨になることが多く、地形的に坂の下に位置するお家は浸水被害に合う確率が高くなります。
  4. ガレージの大きさ(2台・3台)
    雹(ひょう)や大雪が降った際にダメージを受けないよう、持っている車をすべて停められるよう台数分の大きさのガレージを選んだ方がおすすめです。
    ※お庭のメンテ機械や、アウトドアグッズ、スポーツギアなどでガレージ1台分を使ってしまうこともよくありますので、そこにも留意したいところです。

どれもコロラド特有の気候に関係するポイントです。

その他に内覧で気をつけてチェックしたポイント

コロラドで初めて家を購入した話 | 初心者体験談

家を購入するなら「ここだけは譲れない!」というポイントは各ご家庭でそれぞれあると思います。アパート生活が長かった私達にも、たくさんありました(笑)

  • 自然光の入り具合:朝日がたくさん入り込む窓があること。
  • 庭付き:子供が遊ぶスペースがあって、芝生や土台のお手入れ状態が良好なこと。
  • オープンフロアプランかどうか:まだ子供が小さいので、走り回って遊べたり、家の中が見渡せ仕切りが少ないこと。
  • 収納スペースの量:大きな物が入る押入やキャビネットの数が多いこと。
  • バスルームの設備と状態:バスタブが有ること、水回りの掃除がしやすい素材でできた壁や床、カウンターかどうか。
  • 暖房・冷房システム:セントラルエアで、新しいタイプのものかどうか。
  • 周辺環境:子供が安全に遊べるCul-de-sac(行止まり道に位置)が理想。近隣住民の様子、治安や騒音などが問題ないかどうか、など。

もちろん、すべてが完璧で理想のドリームハウスを手に入れるのは難しいですが、できるだけ自分たちの思い描く理想に近い家を探しました。

上記以外にも、一般的に内覧する際に気をつけて見ておきたいポイントはたくさんありますが、そこは不動産のプロのみきちゃんがこちらのブログ記事で紹介しているので、ぜひチェックしてみてください!

住んでみての感想

内覧をした8件のうち、運良く1件だけ上記がすべて当てはまる「私たちにとって理想のお家」を見つけることができました。その後オファーを出して無事購入。

購入までの詳しい手続きや流れについては、こちらの記事をチェックしてみてください。

実際に1年間生活してみてオールシーズンを体験した感想は、確かにガレージが西向きだと向かいの東向きの家と比べ雪解けが早く、ガレージや玄関前の雪掻きは比較的負担が少なかったです。また-22℃まで下がる冬の極寒の日でも、三重窓のおかげで少しの暖房だけで家の中は暖かく過ごせて、三重窓のありがたみを身にしみて実感しました。天候による被害等も今のところ経験していません。

初めは、本当にロサンゼルスから遠隔で無事に気に入った家を買えるのか不安でしたが、親身になってくれた不動産エージェントやコロラドに在住の知人・友人の的確なアドバイスのおかげで購入することができました。これからコロラドで家を購入する予定の方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。

ABOUT ME
TOMOMI
コロラド州でウェブデザイナーをしています。ホームページ制作、チラシ、バナー作成などのお手伝いはお任せください!こちらのサイトでは、2歳の娘とのコロラド生活の様子や、育児に役立つ情報を発信していきます。