よし!家を買おう!とはいっても、まず何から始めたらいいの?
洋服を買うように「買いたい時にお店に行ってお金を払って自分のものになる」のと違い、家の購入にはたくさんの考える時間と準備が必要になります。
調べることが多かったり、尚更英語で難しい単語がたくさん出てきたり圧倒されてしまいますよね。
今回の記事では、デンバーエリアを中心に不動産業をしている私だからこそ詳しく解説できる、家を購入するプロセスについて詳しく説明していきたいと思います。
この記事を読むことで、
- 将来家を買うのに向けて今すべきことがわかった
- 家を買うプロセスがクリアになった
と思っていただけたら嬉しいです。
こちらのブログでまとめていることを日英どちらでも紙の資料でお送りすることも可能です。これから家を買う予定があるけどどこから始めていいかわからないという方、こちらの資料一式私の方から郵送するので、お問い合わせから「家を買うまでのステップの資料希望」と記入の上、郵送先のお名前、住所を記入して送信してください。

マイホーム購入まで~下準備~
マイホームの購入は
- 買いたい家を見つけるまでの下準備段階
- 買いたい家を見つけてオファーを入れてからの購入段階
大きくこの2つのプロセスに分かれます。
まずは買いたい家を見つけるまでの下準備の段階ですべきことをまとめていきましょう!
マイホームを買うための土台作り
例えば私が数年以内に家を買おう!となった時、まず一番したのが自分の家族の経済状況を見直すところからでした。具体的に見直したところで言うと
- 自分たちのクレジットスコアの状況
- 自分たちの負債状況
- 収入が安定しているか、今後の家族計画など
と言うポイントでした。
特に住宅ローンを借りるとなると、
- 安定的な収入があるか
- 現在抱えている負債を計画的に返済しているか
- クレジットスコアとクレジットヒストリー
などをLenderからチェックされた上でどれぐらい借りることができるかの審査が降ります。
負債を計画的に返済しているか確認するために、ある程度のクレジットスコアとクレジットヒストリーがあることが望ましいとも言われています。クレジットカードを計画的に使うことでこのクレジットスコアとクレジットヒストリーを貯めることができますし、3つ程度のクレジットラインが開いてある方が「複数の支払いを管理できる能力がある証拠」としてみてくれるので、年会費がかからないようなものを3つぐらい作っておくことはおすすめです。

住宅ローンの仮審査を受ける
家計状況の把握ができたらローンの仮審査を受けましょう!ローンの仮審査はPre-Approvalと言います。この仮審査をしておくことで、今の収入の状況からいくらまでローンが降りるかがわかります。実際に買いたい家を見つけてオファーを入れる時、このpre-approval letterを一緒に送る必要があるので早い段階で取っておくのがおすすめです。
仮審査を受ける際に気を付けるポイントが3つあります。
- 複数のレンダーと話をする
住宅ローンを貸してくれる媒体は複数あります。銀行やクレジットカード会社などでも住宅ローンを提供していますが、個人的なおすすめは複数の商品の中から一番適切なものを紹介してくれるMortgage Brokerと話をすること!そして銀行、カード会社、mortgage broker合わせて三箇所ぐらいとは話をしてみるのがおすすめです。もしMortgage Brokerを紹介してほしいと言う方がいれば、私が普段お薦めする複数のBrokerを紹介することができるので気軽に聞いてくださいね! - 仮審査の段階の金利は気にしない
特にここ最近はコロナ中の超超低金利のあと高金利になり、どのタイミングで住宅ローンを組むべきか気にしてみている方もいるかと思います。どの金利で住宅ローンを組むかは、家のオファーが通った後の本審査の段階になります。なので仮審査をする段階で金利のことはひとまず心配しなくてもいいでしょう - 審査が降りた金額を予算にするのはお勧めしない
そして最後に気をつけてほしいポイントはこちらです。収入や現在の負債額から割り出して、思った以上の金額の審査がおりそう!と喜ぶ人も多いかもしれませんが、審査が降りた金額をマックスの予算にするのは黄色信号。もちろん仮審査で降りた金額は参考にしつつ、毎月いくらの支払いが現実的か、長期的にみて家計の負担にならないかなどをしっかり考えた上で、家の購入のための予算を決めることをお薦めします。
アメリカにはHouse Poorと言う言葉があります。家を購入したことで日々の生活が苦しくなるほど回らなくなってしまう状態のことを言います。アメリカでのpersonal financeで有名なDave Ramseyのやっている電話質問に回答する番組ではこの手の質問者も多数。そこでよく聞くのが「審査で借りれるマックスの金額を借りた」と言うものです。
もちろんこれが間違いではないですが、仮審査で降りた額だけではなく家計のことをしっかりご家族で話し合った上で予算を決めましょう。
家の購入にかかる経費を貯める
大体の予算が決まったら、次に家の購入にかかる諸経費を貯めましょう。
購入に必要な諸経費は以下の3つです。
- Down Paymentーローンの頭金
Dawn paymentが最低いくら必要かはローンの種類によっても変わってきます。よく「20%の頭金を準備した方がいい」と聞くと思いますが、ローンの種類によっては0%で大丈夫なもの、3.5%程度で大丈夫なローンもあります。もちろんdown paymentの金額は自分で決めることができるので、20%でも、それ以上でも大丈夫です。
なぜ20%貯めるべきというところが多いのか自分で決められるのであれば、なぜ「20%貯めた方がいい」とよく聞くのでしょうか?それはもちろんローンのトータルの支払い金額も関係してきますが、PMI(Premium Mortgage Insurance)を理由に挙げていることが多いです。PMIとは、down paymentが20%以下だった場合、もし予定通りの支払いがなされなかった時にLenderを守る目的で支払う保険です。「PMIを支払うのはもったいない!」と考える人にとっては頭金を20%以上出した方がいい、という意見になるのです。
しかしこれには賛否両論あって、down paymentはできるだけ少ない金額にして、down paymentに支払う余力資金は別の投資に回した方がいいと考える人もいます。確かにPMIは大体ローン元本の0.6-1.9%程度と考えると、別の投資の方が資金回収率は高そうとも考えられますね。
これに関してはみなさん次第。Mortgage brokerによってもどの方法がいいかおすすめが変わることもあると思うので、気になる方は聞いてみてください。 - Closing Costー家購入手続きの諸経費
家を買うために必要な費用で考慮しておきたいのが、closing costという家購入の手続きにかかる諸経費です。家の購入金額の2-6%程度と言われています。
Closing costには以下のものが含まれます。実際にclosingに近づいてくるとclosing disclosureという書類をもらい、実際closingの日にも確認してサインをするのですが、そこにそれぞれどの項目にどれぐらいの費用がかかっているのか記載されています。
- Commissionー不動産エージェントへの成功報酬
こちらに関しては、家を購入するときにbuyer agentにコミッションを支払うかどうかはその取引によって変わります。
2024年まで、不動産業界では長年buyer agentへのコミッションはsellerから支払われていたのが慣習となっていましたが、それが去年不動産業界への大きな出来事がきっかけでその形が変わりつつあります。
中にはsellerからbuyer agentへのコミッションは支払わないケースもあり、その場合は購入価格の2.5%-3%程度のコミッションを、購入する皆さんがagentに支払う必要が出る可能性があります。どんなことがあってどんな変化が出たのか、こちらの記事で詳しく解説しているの、気になる方はぜひみてみてください。
家探し、内見に行く
さて、下準備が終わったら家探しのスタートです!どんな家がいいか、希望を担当のエージェントに伝えて、条件に合う家を調べてもらいましょう。
「とは言ってもどんな条件を考えればいい?」という方はぜひこちらを参考にしてみてください。
- 予算
- エリア、立地、学区
- 家の広さ、部屋数、バスルーム数
- 家のタイプ(single family home=戸建/ town home=集合住宅/ condo=アパート)
- 設備(ガレージ、プール、など)
ただ、家の条件はあげればあげるほどキリがないものでもあります。
「この条件はここまでは譲れるけれど、これは絶対条件」なども決めておくこともお勧めします。
もちろんこの条件は実際に家を見始めてから変わっても全然OK!伝えていただいた条件をもとに私たちエージェントが市場に出ている家をチェックします。
家を実際に観に行く方法は2つあります。
- Open houseに行く
家が売りに出ると、大抵の場合週末などにオープンハウスが開催され、自由に家を観に行くことができます。そこではその家がどれぐらい人気かを見るチャンスでもあり、売り手のエージェントと話をするチャンスでもあります。Open Houseで見るべきポイント、聞くべきポイントはこちらの記事でまとめているのでぜひ参考にしてみてください。 - エージェントと一緒に見に行く
Open Houseをやっていない、もしくは行けなかった場合もご安心を!エージェント経由で個人的に家を見に行くこともできます。private showingとも言われるこの内見の場合、じっくり見たい場所を静かに見ることができます。気になる家があった場合、自分がいつ行けるかいくつか候補も伝えつつ、いつ内見に行けるかエージェントに確認してみましょう。

オファーを出す
内見も終わり、「この家だ!」という家に出会えたらいよいよオファーを出します!
オファーの内容には
- いくらで購入希望か
- いつclosing希望か
- ローンを使うか、キャッシュオファーか
- 万が一どんな条件の場合、購入手続きをキャンセルするか(contingency)
などを盛り込みます。
エージェントが作ってくれるので、内容を確認してサインをし、ローンを受ける場合はpre-approvalのレターと一緒に送ります。
こちらが出した条件に対して、相手が新しい条件を出してくることを言います。counter offerを出すと元々のオファーは自動的に取り消しになり、「counter offerを受け取るか」「counter offerに対してcounter offerを出すか」「購入から手を引くか」になります。
ここで顧客の希望金額や条件に極力近づけるのがエージェントの交渉力の腕の見せ所です。
オファーが通った後にすぐ支払う必要があるお金がEarnest Moneyと言われる手付金です。
問題なくクローズまで進むとこの手付金はクロージングの際の頭金として差し引かれます。
大抵の場合、家の購入価格の1-2%である事が多いですが、物件によっても変わります。
もしこちらの落ち度で購入をキャンセルすることが発生した場合、このEarnest Moneyは返ってこない事があります。こちらについては担当のエージェントに詳しく話を聞いてみましょう。
買いたい家を見つけてオファーを入れてからの購入段階

オファーを出してからすること
さて、オファーを出して、売り手と買い手両者の合意が取れました!ここから一気にクロージングまで進みます。
ここからはローン会社からいろんな書類を求められたり、サインすべき書類が続々届いてきたりします。
オファーを受け入れられてからどのような流れになるのか解説しましょう。
ローンの本審査
オファーが通ったらまずはローンの本審査です。これにはしばらく時間がかかるため、オファーが通ったらすぐにレンダーもしくはmortgage brokerに連絡をしましょう。
ここでは場合によって
- 銀行の残高証明
- 過去のtax return
などが求められることがあります。
Appraisal/住宅価値評価
アプレイザル(Appraisal)は、不動産の専門家による家の価値評価のことです。住宅ローンの審査過程で金融機関が依頼するもので、購入希望者が適正な価格で購入しているかを確認する重要なステップです。ここで購入金額と評価額が同じ価格もしくは評価額の方が高いのが理想ケースですが、たまに評価額が低く出てしまうこともあります。
銀行は通常、評価額に基づいてローン金額を決定するため、評価額が低いと承認されるローン額が減少します。その場合どんな選択肢があるかというと、以下の通りです。
- 価格の再交渉 – 売主と交渉して価格を下げる
- 差額の現金支払い – 契約価格と評価額の差額を自己資金で支払う
- 契約のキャンセル – 多くの場合、契約書にアプレイザル条項があればキャンセル可能
評価に問題があると思われる場合、再評価を依頼できることもあります。
低い評価額は交渉の余地を生む場合もありますが、競争の激しい市場では現金での差額支払いを求められることも少なくありません。家を購入する前にこのようなリスクに備えておくことをお勧めします。
Inspection/建物検査
インスペクション(Inspection)は、専門の住宅検査員が行う住宅の詳細な検査のことです。家の構造、設備、システムなどの状態を調べ、現在の問題点や将来発生する可能性のある問題を特定します。
新築物件でさえもインスペクションでは複数のポイントを指摘されるのが普通です。resale物件であれば指摘項目が多くなることも普通で、それを知らないとインスペクションの結果を見てびっくり不安になる方もいると思いますが大丈夫!むしろ購入前にしっかり把握できて売主との交渉ができるチャンスでもあります。
指摘された問題に関しては以下の方法で対処します
- 修理の交渉
売主に問題の修理を依頼できます。実際に現在大きく故障しているもの、屋根など大きな修理費がかかるものは対応してくれることが多いです。 - クレジットの要求
問題の修理費用分を売買価格から値引きしてもらう交渉ができます。「closingまでに修理するか、もしくは$OOO分のクレジットをください」という提示も可能です。 - 契約のキャンセル
多くの場合、契約書にインスペクション条項があれば、重大な問題が見つかった場合に契約をキャンセルできます - そのまま購入
問題を承知の上で購入を進めることもできます(小さな問題の場合)
Inspection Objectionは、Inspectionで出てきた問題に対して買いて側からどの部分を修理して欲しいか、クレジットを欲しいかのリクエストのことです。
ここで大切なのは、「これはあくまでリクエストである」ということ。送ったリクエストのに対して全て対応してくれる売主もいますが、大抵の場合「この項目は対応するけれどこれはしない」という返答がほとんどです。売主からどの項目をどの程度対応するかの返答のことをInspection Objection resolutionと言います。この返答をもらってこちらが了承、サインして初めて先に進みます。
住宅保険の契約
ここまできたらあと一息!ローンが降りる最終段階として、住宅保険の契約が求められます。こちらの保険も複数の会社が住宅保険を提供しているので複数比較して自分にぴったりのものを探すのがおすすめです。車の保険と一緒にまとめて少し安くするbundle planにする人もいます。
ちなみに山の方の物件の場合、保険会社の選択肢がぐんと狭まる可能性があります。そんなコロラドの山岳エリアでの保険事情についてはこちらの市場アップデートの記事の中で解説しているのでぜひ覗いてみてください。
Final walk through
Closingの前日、前々日、もしくは当日に最終確認として行うのがFinal walk througです。
Final walk throughは実際に引き渡される家の状況の確認をします。
- Inspectionの後に修理することを依頼していた項目が対応されているか
- 購入の手続きの中で記載されている「家についてくるもの」がちゃんと残されているかどうか
- その他何か大きな問題がないかどうか
Inspectionでどれぐらいの項目に対して対処してもらうかのリクエストをあげたかにもよりますが、30分ほどで終わります。

Closing day
ついにclosing dayです!
Closing DayはTitle Companyにいき、たくさんの書類にサインをします。この日にサインする書類は基本的に前日までにメールに届いていることが多いので目を通しておくことをお勧めしますが、当日もtitle companyの担当からそれぞれどのような書類であるか説明された上でサインをします。
Closingにかかる時間は大体1時間半から2時間ほどかかります。
昔はsellerもbuyerも同じ場所で同じ時間に同席してclosingを行うことがありましたが、ここ最近はそれぞれ別の場所、別の時間でやることが多いです。
たくさんの書類にサインして無事closingが終わったら、エージェントから鍵を受け取って終了です!
以上が、家の購入までのステップです!
みなさんの家の購入までの道のりがスムースに進む手助けになれたら嬉しいです。
冒頭でもお伝えしましたが、こちらのブログでまとめた内容が印刷された、日英両方でまとめたHome buying guideをお送りすることもできます。

気になる方は問い合わせからぜひご連絡ください!